共同研究の論文が出ました!

京都大学の鴻池先生との共同研究の成果です

Konoike N, Iwaoki H, Miwa M, Sakata H, Itoh K, Nakamura K. Comparison of non-invasive, scalp-recorded auditory steady-state responses in humans, rhesus monkeys, and common marmosets. Sci Rep. 2022 Jun 2;12(1):9210. doi: 10.1038/s41598-022-13228-8. PMID: 35654875; PMCID: PMC9163194.

https://www.nature.com/articles/s41598-022-13228-8

連続するクリック音に対するASSRという脳の応答を、ヒト・アカゲザル・マーモセットで比較しました。売りは、

  • クリック音が反復する周波数を20から110Hzという幅広い範囲で網羅的に調べたこと
  • ヒトを含む霊長類3種を、無侵襲の脳波記録という同じ方法で厳密に比較したこと

地味に見えるかもしれませんが、基礎データとして重要な論文です。

論文には書かれていない個人的な感想として、進化的にヒトに近いのはアカゲザルですが、脳のASSR応答をみると、逆にマーモセットの方がヒトに似ているように見えます。アカゲザルよりマーモセットの方が聴覚コミュニケーションが豊富です。ここに関連があるとすると、面白いですね。