第7回 音の誕生(耳)

講義

空気の振動である「音波」がどのようにして「音」や「音楽」になるのか、今週と来週の2回に分けて説明します。今週は前編の「耳」です。

耳は構造的に、外耳・中耳・内耳に分かれますが、それぞれに機能があります。特に内耳の機能は重要です。内耳の蝸牛で振動が電気信号に変わること、蝸牛の基底膜がフーリエ変換器のように働くこと、基底膜は聴覚フィルター群とみなせること、この聴覚フィルターの臨界帯域が音の協和・不協和に関わっていることなどを学びました。

外耳道にたまる耳垢やゴミを取り除く「耳かき」は、医学的には必ずしも推奨される行為ではありません。やり過ぎには注意が必要ですが・・・気持ち良いですよね。

Q&A

今週のピックアップ

人間は、意識が他の所に集中していると、話が入ってこない、または、話しかけられても聞こえてこない場合がありますが、この時、耳は関係しているのでしょうか。また、なぜ聞こえないのでしょうか。(工1)

私たちの身の回りには意識していなくても聞こえている音があると思います。例えばエアコンの風が送り出される音、雨の音などこれまでもずっと聞こえていたはずなのに意識するまで気が付かなかった音です。こういった音は私たちが意識するまでの間は耳のどの段階まで来ているのでしょうか。外耳から内耳までの間で振動として伝えられているのでしょうか、内耳で電気信号に変換されているのでしょうか。(教)


耳に入っているけど意識には上らない音も、蝸牛での処理までは他の音と同じように行われています。

蝸牛より先の脳の処理で、どの音をしっかりと聞くべきか取捨選択がされるので、耳に入る音の一部のみが、意識に上って主観的に聞こえたと感じられます。良い質問です!

破れやすいのに、なぜわざわざ鼓膜は薄く作られているのか気になりました。(経1)

鼓膜は薄くて穴が開きやすい、少し破れても治るとありましたが音を感じるうえで大切ならやはり最初から破れないほうがいいのではないかと思いました。(人文)


破れないように鼓膜を頑丈にすると、どうなると思いますか?

振動しにくいですよね。

鼓膜は振動してなんぼ。だから振動しやすいように薄くします。そして、薄くて破れやすいから、再生できる仕組みなっているのです。

隣合うドとレだと臨界帯域に近いため不協和音になると思いますが、臨界帯域から十分に離れた9度離れたドとレの重なりであったとしても音楽的に不協和音と呼べるのか疑問に思いました。(理2ほか)


ツッコミありがとうございます(本当はきちんと話したかったのです)。講義で説明したのは、「純音」の場合の話です。すなわち、周波数の成分がひとつしかない場合です。

しかし、楽器から出る音は倍音を含んだ複合音です。するとその場合は、基本周波数の音だけでなく、倍音どうしの重なり合いも考慮しないといけません。オクターブ以上離れたドとレは、基本周波数ではなく、倍音どうしの臨界帯域の重なりが大きいので不協和になります。

さらにこの考えを進めると、二つの音の周波数が単純な整数比であるほど協和的にきれいに聞こえるという、ピタゴラスが発見した法則につながります。

単純な整数比の組み合わせとは、例えば1:2(完全八度、オクターブ)、2:3(完全五度、ドとソ)、3:4(完全四度、ドとファ)などです。複雑な整数比とは、8:15(長7度、ドとシ)、15:16(短二度、ドとレ♭)、32:45(3全音、ドとファ#)などです。

こんなに複雑な動きを経て、音が発生されたと同時にタイムラグなく音が聞こえるのはすごいと思う(法)

振動を脳が感知できる電気信号に変換する過程には多くのプロセスが存在しており、タイムラグが生じているのではないかと考えますが、どうなのでしょうか(法3)


タイムラグはあります。
今日話した耳の処理まではものすごく早いのでタイムラグは、数ミリ秒くらいで、ほんのわずかです。しかし、このあと、脳で処理されるのに時間がかります。私たちに何か聞こえたなという意識的な感覚が生じるのは、耳に音が入ってから数100ミリ秒も経ったあとのことです。
つまり、音が鳴ったとあなが気づいたとき、すでにその数100msには、音波は耳に届いています。

「耳の良さ」というのは、耳のどの部位の機能で決まるのでしょうか。(人文)


楽器の音を聞き分けられるといった意味での「耳の良さ」は、耳ではなく、脳の働きの違いです。(病気などでない限り)蝸牛の機能に大きな個人差はありませんし、訓練で鍛えることもできません。それと比べ、脳の働きは個人差が大きく、訓練で変化する余地も大きいのです。

調べると象は足の裏で音を聞いているそうです。耳で音を聞かず、足の裏で振動を感じるように進化するのは、音は耳で聞くものという常識を持った私には衝撃でした。(理2)


これも骨伝導の一種ですね。足で感じた振動が、骨を伝わって蝸牛に届く仕組みです。

なお、水中に住むイルカは空気で音を伝えるための外耳道が退化してなくなっていて、顎のあたりで音を拾って耳に届けています。陸上で生活するための進化で得た外耳道を、水中に帰ることでまた失ったわけです。

ベートーヴェンが骨伝導を使って音を聴いていたという話は高校生の時に知り、興味本位で自分でもやってみたことがありました。割り箸とプラスチック箸と金属箸をそれぞれ口に咥えてiPadにあてて聴いてみたりしましたが、金属は高音がキンキン聴こえたり、割り箸は低音しかよく聴こえなかったりと、やはり素材で違いがあるようでした。(医医1)

ベートーヴェンが針金を使って骨伝導を利用し、ピアノの音を聞いたということ初めて聞いたので本当にできるのかと疑問に思い、実際に試してみました。家に金属のストローがあったのでそれを口にくわえ、それにスピーカーをあて振動を伝えました。すると、耳にはノイズキャンセリング機能のあるイヤホンをしていて音がこもって聞こえていたはずなのにその瞬間だけ音がクリアに聞こえました。(農)


実際に試す行動力が素晴らしいので、紹介しました。素材の形や材質、くわえる位置によっても、聞こえ方は変わりそうですね。

そのほか

外耳

象は熱を逃がすために耳が大きいとおっしゃっていましたが、他の大きい動物(例えばカバとか)はさほど耳が大きくないのですが何故ですか?(法)

体の大きなゾウがその体の大きさ故に発生する体温を下げるために耳介が大きくなっている、とありましたが、それでは同じように体の大きいキリンの耳は小さくて大丈夫なのでしょうか。(農1)


カバは水浴びをします。というより、カバはほぼ水中で生活していると言ってもいいくらいです。泳ぐのもうまいですし、目や鼻や耳は、水に浸からないように高い位置についています。つまり、ゾウとは別の方法で、体を冷やしているといます。

キリンの首が長いのも、表面積を増やすためではないかと、私は密かに疑っています。

すると案外、キリンとゾウでは、体積と表面積の比が同じくらいかもしれませんね。だれか、卒論でそういう研究してみません? 

ゾウは大きな耳を使って放熱しているということを聞いて、アレンの法則(恒温動物において、高緯度にいる動物ほど体の突出部が小さくなる傾向)とベルクマンの法則(恒温動物において、寒冷な地域に生息する動物ほど体重が大きくなる)を思い出した。これらの法則にはきちんと名前がついているけれど、本質としては、面積は2乗であり体積は3乗であるということだと感じた。(農1)


知識と知識が、より本質的なところで結びつく。良いですねー!

地球上に存在する体の大きい生物について考えると、シロナガスクジラやダイオウイカ、ジンベイザメなど、トップクラスに体の大きな生物はどれも海の中にいるように思われます。これは体の大きい生物にとって、熱を放出するという観点では水中の方が生存に有利である、ということの結果なのでしょうか?(法1)


はい、それは十分にあると思います。あとは、浮力のおかげで自分の体重を支える必要が減るのも大きな理由ですね。

中耳

私は幼い頃から何度も中耳炎になっていて、中学生のときに左の鼓膜に空いた穴がずっと塞がっていません。なので日常生活で困ることはほぼないですが左耳の聞こえが悪く、特に低い音が聞こえづらいです。ですが飛行機に乗ったときに左耳だけは全く痛くならないなどいい点もあります(右耳はめっちゃ痛いです)。こういったことを今まではただの現象として受け入れていましたが、今回の講義を聞いたことでなぜそうなるのか(痛くならないのは鼓膜に穴が開いていると空気が通り抜けて常に気圧が等しくなるから等)を自分のなかでどんどん理解することができとても面白かったです。(人文)


貴重な経験談として、皆さんにシェアします。

中耳というのは名前だけはよく聞くが、その役割を初めて知った。中耳による音の増幅が思った以上に大きくて驚いた。中耳だけで1000倍近い増幅があると初めて知りました(多数)


音を感じる細胞(有毛細胞)は水(リンパ液)の中に浸っています。はるか昔の先祖が海で生活していた名残です。空気の振動を水に伝える必要がありますが、何も工夫しなければ、音は空気と水の境界面でほぼ全て(99.9%)反射されてしまいます。つまり、水に伝わるのはわずか1000分の1。水の方が、はるかに圧縮されにくいからです。抵抗が大きい、と言っても良いです。この抵抗による反射を防ぐために、空気振動の圧力を増幅しているのが、中耳にある3つの耳小骨と鼓膜からなる構造です。これによる増幅が約1000倍で、ほぼ釣り合っているのが凄いですよね。

内耳(蝸牛)

なぜ蝸牛はうずまき状なのか(とても多数)?


理学部2年生が、考察してくれました。

蝸牛がらせん状になっているのはどうしてでしょうか。動物の発生の過程で形成しやすい構造なら他にあるはずなのに、らせん状という奇妙で複雑な構造にわざわざ進化しているのだから、何かしらの理由があるはずだと思います。調べても論文や資料を見つけられなかったので、自分で推察してみました。一つ目の案として、らせん構造であることで音の振動が効率よく伝わるようになるためではないかと考えました。らせん階段では離れた階の音がよく響くので、振動を伝えるということを考えると蝸牛がらせん形であるのは合理的なのかもしれません。二つ目の案として、蝸牛および耳に使える頭部の空間が少ないためではないかと考えました。動物の頭部は頭蓋骨と脳でほとんどの体積が占められているようにみえます。ここにさまざまな部品が必要で複雑な構造をした聴覚器をねじ込むのだから、少しでもコンパクトにするべく蝸牛はらせん状になったのではないかと思いました。

一つ目の理由の、よく響くかどうかについては、私はちょっと自信がありません。二つ目の理由はありそうなことですね。

起電力のようなエネルギーが必要なのか、必要ならそのエネルギーをつくる細胞はどんな働きをするのか疑問に思った。?(工1)


工学部性らしい、良い着眼ですね。エネルギーは必要です。

繊毛がゆれてチャンネルが開くと、カリウムイオン(K+)が有毛細胞に流れ込むという話を講義でしました。

このとき、そもそも繊毛のまわりに大量がK+があること自体が、生体として不自然なのです。この不自然な状態を作り出すために、有毛細胞とは別の細胞が、エネルギーを消費してせっせとK+を有毛細胞のまわりに送り込んで、蝸牛のなかにイオン電荷の勾配(要は電池!)を作り出しているのです。これを内リンパ電位といいます。

私は中学生の頃ソフトテニス部に所属していたのですが、前衛のボレーの練習の時、ネット際でラケットを構えていた私の耳に、相手コートから球出しをしていた顧問が打ったボールが直撃して、耳が聞こえなくなりました。私は「うわぁ、これ絶対鼓膜破れたでしょ…」と思ったのですが、2~30分もしたら何の問題もなく音が聞こえるようになりました。その他にも耳元で手をたたくなど、耳元で大きい音が鳴った後もしばらく音が聞こえなくなりました。「鼓膜が破れて音が聞こえなくなったけど数日かけて穴がふさがってまた音が聞こえるようになる」というのはわかるのですが、「聞こえなくなった後しばらくしたらまた聞こえるようになった」というのは何が原因で聞こえなくなっていたのかがよくわかりません。(農1)


私もよく分からなかったので、耳鼻科の知り合いに聞いてみました。

ボールの耳直撃や、車のエアバッグの作動(130-150dBにもなるそうです)などの爆音(物理的な衝撃は耳からすれば爆音です)による難聴では、上で書いた、有毛細胞の繊毛の周りのK+濃度を高める仕組み(内リンパ電位)に、障害が生じることがあるようです。

しばらくすると聴力がもとに戻ることもありますが、治らないこともあるそうなので、治ってよかったですね。

聴覚の基本性能は蝸牛で制限されているとのことですが、その基本性能は先天的に決まっていて生涯変わらないものなのでしょうか。いわゆるソルフェージュなどのトレーニングをすれば後天的にでも性能を高めることは可能なのでしょうか。(人文)


蝸牛の機能は、訓練で鍛えることはできません。

脳は鍛えることができます。訓練でソルフェージュなどの音楽的能力が上がるのは、脳が変化するからです。

基底膜で行われていることがフーリエ変換であることに気づいた瞬間、脳の中でスパークが起きた(理)

基底膜の振動の形が、フーリエ変換と同じ形になっているということを知ったとたん、とても大きな快感を得た。久しぶりに「学ぶことは楽しい」と思えた。人文)

基底膜の撮動する位置が異なり、高音は入り口返くで、低音になるほど奥の方という説明を受けた時に、フーリエ変換に似てるなと思っていたら、本当に基底膜はフーリエ変換とほぼ同じと説明があって、気持ちよかったです。以前学んだことを実際に自分で使いこなせた気がして嬉しかったです。(経1)


周波数の低い音は減衰せずに遠くまで伝わりやすい性質があるのですが、基底膜はその現象をさらに強調する物理的な構造になっています。

自然は、物理学の原理を、本当にうまく利用しています。「利用する」というより、物理学の制約の下で進化するので自然にそうなる、という理解の方が正しいと思いますが。

何事にも個人差があると思いますが、基底膜の振動する場所は人によって違うのですか。また、人によって聞こえ方が違うのは基底膜の長さや厚みが関係しているのでしょうか。(農)

なぜ音の聞こえ方に個人差があるのだろうと思っていましたが、今日の講義で耳の構造と音が聞こえる仕組みを知って、その理由が予測できるようになりました。まず一つは外耳道の長さだと思います。手筒実験をしてみてわかりましたが、外耳道の長さで全然音の聞こえ方が違いました。そして二つ目は外耳道の太さです。外耳道は音を共鳴させる役割がありますが、太さによって、共鳴の度合いは異なると思います。そのほか、耳介の形や鼓膜の硬さなども一人一人音の聞こえ方が異なる理由だと考えます。そして、蝸牛の長さは、聞こえる音の高さの限度の違いを生み出していると思います。(農)


学んだことを応用してくれて、嬉しいです。

ただ、耳の構造や機能には、あまり個人差はありません。聞こえの個人差を生むのは、おもに、脳の働きです。

年を取ると高い音が聞こえなくなるといいますが、なぜ高い音から聞こえなくなっていくのですか?(理ほか)

最近若者がイヤフォンやヘッドホンの使い過ぎによる難聴が増えてきている。(経1ほか)


高齢になるにつれて、高音を感じる部分の有毛細胞が死んでしまうことで、高音の聞こえが悪くなります。おそらく、振動数が高いために物理的に消耗しやすいのだと思います。
ヘッドホンやとくにイヤホンは、耳の中が密閉されることもあって、思いのほか大きな物理的な負担がかかります。適度な音量で聞くようにしたいですね。

有毛細胞が引っ張られたときに蓋が開いてK+を取り入れるということですが、どうしてK+なのでしょうか。働きが類似してる同族元素のイオンではNa+の方が体内に多く存在するのではないかと思いました。(理)


蝸牛で有毛細胞を浸しているリンパ液は、普通のリンパ液とは違って、K+の多い特殊な組成をしています。そして、エネルギーを消費して能動的にK+の濃度を高いまま保つことで、音を聞き続けても、リンパ液中のK+が枯渇しないようになっています。

臨界帯域

クラリネットやホルンなどの楽器は3度で重なる和音を演奏することがあるのに対して、チューバなどの低音楽器は同じ音を演奏していることが多かったので不思議に思っていたが、今日の話を聞いて納得することができた。(医医1)

アカペラの楽譜を作るときに、低音でもハーモニーがあると良いかなと考え、低音でハモるような楽譜を作ったことがあるが、不協和音になり、ボツになったことを思い出した。(農2)


音楽に関わることが蝸牛で決まっているのは、面白いですよね。

音の粗さや不協和音だと感じるのは人によって異なるのか、疑問に思った(経)

臨界帯域が原因なのか?個人の感じ方も原因ではないのか?(人文)


脳と違って、蝸牛のつくりや機能には、ほとんど個人差や文化差がありません。しかし一方、音の感じ方の全てが蝸牛で定まっているわけではなく、文化や経験も影響します。

不協和音でも曲の流れの中で聞くと自然な和音に感じたり、他の音を加えると違和感のない和音になることがあると思います。この場合、基底膜はどのようにはたらいているのでしょうか。臨界帯域が重なっているという事実は変わらないと思うので不思議です。(人文)


例えば、同じ量の塩が入っていても、食べる順番や体調などによって、塩辛さが違って感じられることがあります。痛みや、暑さなんかもそうですね。

私たちは、感覚器の情報を、そのまま知覚するわけではありません。意識にのぼる感じ具合は、脳が調節しています。

音楽の世界では、半音でぶつかる音を美しく響かせようとしたり、あえて不協和音が鳴るような曲を作曲することがあるように思えます。(教)


その通りですね。モーツァルトの「不協和音」という曲を紹介しておきましょう。不協和音が連続する序奏が有名です。不協和音が、めちゃくちゃ美しくてゾクゾクします。

昔はチェロとコンバスがオクターブで弾くことが多いとおっしゃっていたのですが、これは時代背景やその時の流行などによって変わっているのでしょうか?実際曲を聴いたりスコアを見てみたところ、ヴィヴァルディやハイドンはチェロバスがほぼ一緒の動きで、チャイコフスキーやエルガー、ドヴォルザークは一緒の動きが7割程度、ショスタコーヴィチやストラヴィンスキーは5割、4割といったところでした。なんとなく時代で分かれているのかなと思いました。(自分がよく聞く曲や知っている曲で判断したため、偏っているかもしれないです。)(理)


不協和な響きは、時代とともに、増えていく傾向があります。聞き慣れてくると、より刺激的な(=不協和の多い)音楽が求められるようになるからです。子供の聞く音楽(童謡など)と大人の音楽(ジャズなど)を比べても、違いが顕著です。後者の方が、不協和が多いですよね。

調べてくれたような低音楽器の使い方は、このトレンドに沿ったものです。

骨伝導

なぜ、動画に入っている自分の声と普段聞いている自分の声は違う音にきこえるのでしょうか。少し自分なりに考えてみたのですが、水中では他人の声は聞こえませんが、自分が発する音については頭の中で響く感じがします。その時にふと思ったのですが、陸上で自身が発してる音は耳から聞こえるものと、頭の中で直接響く音があるのではないかと考えました。動画で聞いている声はもともと頭の中で響いていた声は入っていないから違う声に聞こえるのでは?と考えました。(医ほか)


その通りです。

自分の声は、口からいったん外に出て、空気を介して外耳道を通って鼓膜を揺らす経路と、体そのものを伝わる骨伝導の経路の二つがあります。

自分に聞こえるのはこの二つが合わさった音ですが、相手に聞こえるのは空気を介した音だけです。

録音した声を聞くと変に聞こえますが、この変な声こそが、自分以外の人に聞こえているあなたの声です。

その他

 今日の講義で耳の起源の話があり、鼻の起源についても興味を持ち調べてみました。ご存知かもしれませんが、面白かったので共有させていただきます。
 人の鼻の起源は魚類にあり、魚類もまた、人間と同じように鼻により匂いを認識しているそうです。しかし人間とその起源となった魚類では、鼻の穴の数が異なっています。魚では4つの穴があり、それを使っているということでした。またこれは人間にも名残として残っているそうです。残りの二つは涙点に変化したということでした。だから、人が泣く時、涙と鼻水が同時に出ると書いてあり、面白いなと思いました。生物において、見た目では全く違うように見える部分が、実は同じ器官だったものだったりと、意外な点も多いのでそれは生物の魅力かなと思いました。(医医1)

 ネットで調べてみると、例えばヘビは外耳や鼓膜を持っておらず、代わりに、地上と空中からの振動に反応し顎の骨が動き、この動きは内耳に伝達され、脳で音の意味を理解しているようです。この「顎の骨の動き」というのが、人でいう中耳の役割を果たしているように思いました。動物の種類により音の伝達のされ方に違いがあって面白いです。
 参考にした記事は、「動物の耳のしくみ。ざんねんじゃないいきものたちの聞こえ」(https://www.healthyhearing.jp/topics/Topic-Article-47)です。(農1)


知りませんでした。面白いですね!

生命の進化の奇想天外さと柔軟さに感動した。日常生活で生命の進化について考えることは殆どないが、こうした機会に改めて学んで考えると、自分の存在がいかに小さく、ほんのわずかな一瞬にすぎないのかということを強く感じた。(工2)


学びによって謙虚になる。教養への一歩ですね!

参考図書